【スリラー映画のススメ】
◆作品名:
ザ・ハント (2020)
◆映倫区分 / 日本 : R15+
◆スリラーの要素
　一方的に攻撃される「緊張感」や
　「不安」を描く
◆本作のポジショニング
　サスペンス □□□■□ ホラー

〈本作の粗筋〉 eiga.comより抜粋
・広大な森の中で目を覚ました12人の男女。目の前には巨大な木箱があり、中には1匹のブタと多数の武器が収められている。すると突然、周囲に銃声が鳴り響く。何者かに命を狙われることがわかった彼らは、目の前の武器を手に取り、逃げ惑う。
・やがて彼らは、セレブが娯楽目的で一般市民を狩る「マナーゲート」と呼ばれる「人間狩り計画」が実在することを知る。絶望的な状況の中、狩られる側の人間であるクリステルが思わぬ反撃に出たことで、事態は予想外の方向へと動き始める。そして次第にマナーゲートの全容が明らかになり…。

〈見処〉
①これは「人間狩り」アクションです——
・『ザ・ハント』は、2020年に製作されたアクション・スリラー映画。
・富裕層が娯楽として「人間狩り」を行うという過激な設定が全米公開時に物議をかもした本作は、『ゲット・アウト』や『ハッピー・デス・デイ』など、数々のホラー、スリラー作品をヒットさせてきたジェイソン・ブラムが製作を手掛けている。
・主人公のクリステル役にTVシリーズ「GLOW ゴージャス・レディ・オブ・レスリング」で活躍するベティ・ギルピン。彼女らを狩る残酷なセレブの女にオスカー女優のヒラリー・スワンク。

②トランプ大統領のブチギレ
・「富裕層が一般人を娯楽として殺害する」本作に対して、アメリカ共和党の一部の支持層は「リベラル・エリートがトランプ大統領の支持者を虐殺していく様子を描いた映画だ」と批判。
・実際にトランプ大統領(当時)は、2019年8月9日に以下のとおりツイートしている。

リベラル・ハリウッドは、尊大な怒りと憎悪に燃える最高レベルのレイシスト(人種差別主義者)だ。彼らは自分たちを「エリート」と呼ぶが、実際にエリートであるのは、彼らが強く糾弾する人々だ。そのような社会に混乱をもたらすような作品が次々と製作されている。
— Donald J. Trump (@realDonaldTrump) August 9, 2019

・トランプ自身は作品名を挙げていないが、マスメディアは本作に対する批判であると解釈して報道している。トランプがここまでブチギレしたのは、本作の台詞に登場する「deplorables(惨めな)」が、アメリカ大統領選の報道にて、差別主義な横行するトランプの支持者が「deplorables」と侮辱的に呼称されていたことをを認識しており、本作が自分を標的にしていると終わられたからに他ならない。
・トランプ元大統領の逆恨みとも思える発言であるが、ほぼ全てのハリウッドのセレブリティが、リベラルな民主党支持者であることは事実である。

③結び…本作の見処は？
◎:「予定調和なし！！」…主人公と思われていた人物があっけなくハントされるなど、鑑賞者の予想の斜め上をいく展開は、なかなか痛快な娯楽作品。
◎: 秀逸なカメラワークや、２度のアカデミー主演女優賞に輝くヒラリー・スワンクのラスボス出演など、製作費14百万ドルの低予算作品には見えないB級感ない出来映え。
▲: 総じて雑な人物描写で、社会風刺も伝わらない。ラストバトルも極めて平均的で、中盤の盛り上がりからピークダウンした印象を残している。

• #スリラー映画のススメ

『ザ・ハント』映倫区分R15+
原題The Hunt.
製作年2020年。上映時間90分。
映画のジャケット写真とAmazon プライム・ビデオのジャケット写真が違うし同じ作品やと中盤まで気が付かなかった。
いかに小生がジャケット写真に踊らされたりしてんのかわかったなぁ。
豚の写真の方なら、映画雑誌やネットにしつらコイほど載ってたからあえて観るの避けてたが😊。

ネットによると、
上流階級と庶民階級との格差対立やネット上での陰謀論といった現代的なテーマを盛り込みながら～の、金持ちがイカれた娯楽として『人間狩り』を行うという過激な設定。
これが全米公開時に物議をかもしたちゅう米国産サバイバルアクション。
今作品は、リチャード・コーネルの有名な1924年の短編小説『The Most Dangerous Game』より一部インスパイアされてるそうなんすが(ネットで検索したら出てきますしサクッと読めます)、風刺的でクスッと笑えるひねりが加えられてるかな。

お話は、
広大な森の中で目を覚ました12人の男女。
そこがどこなのか、どうやってそこに来たのか、誰にもわからない
ワン🐶ワン🐺ワン🐶ワ～ン🎵
ワン🐺ワン🐶ワン🐺ワ～ン。
違う🐖でしたので、
ぶーぶーぶぶ
ぶーぶーぶぶ。
目の前には巨大な木箱があり、中には1匹のブタ🐽と多数の武器が収められている。
すると突然、周囲に銃声が鳴り響く。何者かに命を狙われることがわかった彼らは、目の前の武器を手に取り、逃げ惑う。
やがて彼らは、ネット上の噂に過ぎないと思われていた、セレブが娯楽目的で一般市民を狩る『マナーゲート』なんて呼ばれる“人間狩り計画”が実在することを知る。
絶望的な状況の中、狩られる側の人間であるクリステルが思わぬ反撃に出たことで、事態は予想外の方向へと動き始める。
そして次第にマナーゲートの全容が明らかになり。

『ザ・ハント』を舞台に
ドラマ『GLOW: ゴージャス・レディ・オブ・レスリング』デビー(女子プロレスラー役をベティ・ギルピンが演じてた)
VS
映画『ミリオンダラー・ベイビー』マギー・フィッツジェラルド(女子ボクサー演じるヒラリー・スワンク)
の闘いが観れて笑えた。

今作品は荒唐無稽なエンタメ映画やし軽～く観るもんやろけど、最近の米国の作品は社会情勢に左右されとるねんなぁ。
まぁそれでも、小生は、純粋にエンターテイメント作品として楽しめた。
正直、政治的な事や社会情勢なんか考えんと見たらサバイバー女子(決して正義のヒロインってわけじゃない)って痛快で面白く、それなりに楽しめるアクション作品やと思う。
それが、今作品のメタファーを含み製作したんか、社会情勢がたまたま合致したんか(多分前者だとは思うけど。)わかりませんが、また、公開前後に銃の乱射事件も重なり公開を自粛したそうやけど、個人的にですが、今作品が過激かと云えばそう思えなくはないにしても、コメディとしてみたらドギツくはないかな(目ン玉だって明らかに驚かしグッズレベルやし)。
また、バイオレンスをせっせと煽っとると捉えるのも、人それぞれやし、もっと過激なんあるんちゃうんかと思う。
映画で煽れるんなら、逆に洗脳が出来ることになる。
そうなら世界は平和になる方法は、ハリウッドにテコ入れしてユーメー俳優オンパレードの啓蒙映画のみに暫くすれば戦争のない社会は現実するはず。
B級アクション映画が自粛。
世知辛い世の中やなぁ。
ドンパチ銃を用いたバイオレンス描写がイカンちゅうよりも、急進的な社会改革を目指すためにゃsocial criticism(社会批評)てのがあるんかな。
今作品は、現実と非現実、真実と嘘、結局、事実とフィクションの区別がつかんほどに混在して描いてる。
そないなとこが自粛を加速したんかとは思うが。
物語は、現代の常識てのは、善人と悪人なんて区別がつかんような、境界線さえハッキリしいひんとこを、極端な風刺に置き換え描いてる。
『ハンガーゲーム』みたいな環境で保守派とリベラル派の両方を風刺し、バランスを取ろうとしていることも感じた。
そないな意味では上手いこと描いてるんちゃうかな。
何かを風刺する作品を人は見て考えて、時には反対したり賛同したりしていく、それが自由なんやのに、そして衝突も当然あるやろけど、その先によりよい社会があると思う。
そやのにその作品すら壇上にのせにくい社会。
純粋に映画を楽しみたい人の事などそっちのけで(そんな純粋に楽しみたいし観る人が本来優先なんやのに)、作品が巧みだろうと、なかろうと、描こうとしてることに対して、自粛せざる得ない米国社会は不寛容さが増してきてんのかな。
日本は云うまでもないけど(BPO(=放送倫理・番組向上機構)の青少年委員会は24日、『痛みを伴うことを笑いの対象にするバラエティー番組』について審議入りを決めたことを25日に公表した。)。

あと、ヒラリー・スワンクが映画1/3近くでやっと顔をマトモに表したのはチョイ不満かな。
あと、クリスタルが『甘い』って思たのは(純粋に観たつもりやけど、気になったんすが)、初めの方で、彼女が北と南を知るために簡易コンパスを作る場面がある。
彼女は名札からピンを取り出して、髪の毛にこすりつけて磁化し(したつもりで)、そのピンを葉っぱにのせて湖面に浮かべる。
せや、ピンを髪の毛にこすりつけて磁化することはできひん。
おそらく監督は、静電気を起こすことを考えていたんやろけど、鉄の針やピンを磁石にこすりつけて磁化することはできるけど、彼女の方法やとコンパスの役割にはならんかな。
こないな風に、深く探らず見れば『あー彼女はコンパス作りよるしIQ高いんやァ』って軽～く思い観た方が面白いことわかるはずです。

トランプ大統領がブチギレて公開中止？！

ブラムハウスが贈る衝撃の問題作！

ブラックすぎてめちゃくちゃ面白い！

本作は是非とも前情報なしで見て欲しい！

冒頭の展開は映画好きこそ笑っちゃう！

ラストの結末も衝撃的！

• #こうだい2021